nuruinemuri

タイトルに偽りアリ

「〇〇知らないなんて人生の◯割損してる!」という言葉は死ぬほど嫌いだが

斜に構えるということは本当にやめたほうがいい。

流行っているものにはそれだけの理由があるのだ。

 

昨年出会ったフィロソフィーのダンス。名前は知っていたが、また気を衒ったグループ名をつけやがって…と敬遠していた。しかし!Spotify大先生がおすすめで流してくれ、なんだこの赤羽橋ファンク感ある曲は…!と衝撃。ゴリゴリファンキーなトラック、ハスキーでソウルフルな圧倒的歌唱力のある子、J=Jかなとも系統のふんわりビブラートの歌声の子、王道のようでいて耳触りの良いハイトーンボイスの子、そして何よりこのメンツのなかで唯一アキバ系アニメ声の子!夢中になるのに時間はかからなかった。

そして彼女たちは先日メジャーデビューを果たしたわけだけれど、これまで楽曲提供していた方たちがそれを機に製作から離れると聞き、少し、いやかなりがっかりした。「ドント・ストップ・ザ・ダンス」は、作詞がヒャダイン氏で、インディーズの頃と全く違う雰囲気になるかもなあと思っていた。しかし、さすがヒャダ氏。これまでの彼女たちや制作陣へのリスペクトを感じる歌詞で、フィロのスの名刺になるような要素たっぷり。

歌い出しの

“【なにそれって 鼻で笑うけどこのジェルネイルは 誰彼の為じゃないし

「私がかわいい」 それだけでいいの
胸元だって そんな意味じゃないし 】

で、派手なネイルのハルちゃん、胸が大きいマリリに当てがきしたのかなと思いつつ意思の強い女の子が表現されているし、

【誕生日 嬉しくなくたって (Happy? Unhappy?)
「賞味期限」 前時代の概念 (I am always NEW)
最新の自分 誇れ!】

では現代のアイドル像と、セカンドキャリアと言われるフィロのスメンバーをはじめ、年齢という概念に囚われず女の子の選択肢を広げてくれるヒャダ氏のエールを感じられた。わたしがハロオタだからかもしれないが、なんとなくつんくイズムも感じた。女っぽくて勝気で、自分なりの哲学を貫き通す強かな女の子。共感してほしいわけでもなく、わかるひとにだけわかればいいよ!っていうスタンス。これ、同年代の女性にめちゃめちゃ共感してもらえるのではないか。もっと布教していきたい。

個人的には松井寛提供で何かやってほしいなあ。

 

Spotify大先生のおすすめで呆気にとられた曲が他にもある。イントロから鳥肌が立ち、なんて気持ちの良いアシッドジャズなんだ…とタイトルを見てみたら「何なんw」と書かれていて、何なん?!となった。SNSでよく目にした藤井風だが、コミックバンド的な曲だと思って聴いていなかった。感動した。あたしがわざわざ言うまでもなく既に称賛されているが、あたしと同じく斜に構えているひと、是非今すぐにでも聴いてほしい。

 

ひと昔前までオタクはダセェみたいな風潮があったように思うが、現代はむしろ逆、というかサブカルチャー好きなひとは流行ってるものに対して「あーなんかめっちゃ流行ってるよなw」で済ましがち。あたしもそうだった。無理に流行を追う必要はないけど、チェックしてみたら良い出会いがあって楽しいよ。

 

ONIGAWARAの「ONIGAWARA SUPER STAR」の

【オタクが正義でミーハーが悪 そんな風潮がある世の中にファック!】という歌詞が真理だなと思う今日この頃だ。