限界ボロボロで毎晩枕を濡らしていたときに、知ってか知らないでかかかってきた電話。あのときはぺいちゃん本当にありがとう。そしてそのとき観に行ったバンドを、今回元気な状態で観れた。あっという間の2時間だった。今回のアルバムは本当に喰らって、観たいと思ったタイミングで観に行けて胸がいっぱいだ。
瞼を閉じても視界は真っ赤。「東京」の最後のほうでマヒトは「一年経っても戦争続いてんじゃん」と呟いた。個人個人の何かが変わっていても、大きな目で見るとわからない。バカデカい声にかき消される。あのときあたしは怖かった。NO WAR0305を観てもまだ怖い声が聴こえてきて、寄付・賛同するだけでは駄目なのか、何を言っても遥かに強い権力の前では意味がないのか、と不安になった。
最初掠れていた声変わり期みたいだったマヒトの声が、中盤頃からいつもの子どもみたいな声に戻っていく。「ロックンロールはやっぱり力を持っているのかも」。どこかの国の神話みたい。髪の毛にまで力が宿ったみたいに、ムチのように揺れていた。
マヒトは言った。
「正しさの種類はたくさんある
綺麗にしなきゃいけないところもたくさんある
混じりっ気のない純粋さは気持ちがいいんですけど
ライブハウスでは自分と違う生き方、そういう人たちが並列で存在する空間、そういう場所が自分にとって大切で、そういう空間を大切にしたい」
とんでもないライブを観てしまった。こんな文章しか書けない自分が情けないけれど記録。同じ時代に生きててよかった、生きたその先でまた観に行きます。
今日の一曲
GEZAN / JUST LOVE