nuruinemuri

タイトルに偽りアリ

愛を語る前に選挙に行け

人やものを愛すること・守ることとは、選挙に行くことだと思っている。愛を語る前に行動で示したい。昔付き合ってた恋人に、選挙に行こうと言うと「行ったって意味はない、俺は政治を放棄する」と言われた。確かに強制ではない、権利だ。けれどあたしは何故か悲しくて、あたしとの未来すら手放されたようで、ぽろぽろ泣きながら帰ったものだった。

京都に住んで初めての選挙。近所の小学校へ投票へ行った。事前に調べて行った。一緒に住む彼氏と手を繋いで行った。少し肌寒くなってきたので、彼氏の上着を借りて行った。嬉しかった。そして、大人になってから小学校に入ることは面白かった。ずいぶん低い水道が可愛らしかった。投票後、出口で「ご苦労さまです、ありがとうございます」と言ってくれた係の人に会釈して、こちらこそです、と心の中で呟いた。

最近あたしは悲しくて仕方がない。だからとにかくよく眠る。帰ってすぐにシャワーと食事を済ませ、なんやかんやし、早くて20時半とかには眠る。朝まで起きない。睡眠はいい。10時間以上は眠っているはずなのに、毎日眠くて眠くて仕方がない。このまま冬眠でもするのかしら。夜になると、頭が痛くなる。かき氷をいっぺんに飲み込んだときみたい。小さな不安は消えなくて、日増しにどきどきしている。それを全部自分の進化に変えようと、着々と計画を練る。夢を見る。

会社から家まで歩いて帰る道は、最初から最後まで金木犀のにおいがするので、うっとりする。このあいだ友人と駅まで歩いたときにも、そのにおいはたっぷりと漂っていた。その子は道すがら「きっと昨日暖かかったからにおいが強くなってるんよ」と教えてくれた。本当かどうかはわからないけど、あたしも花のことを教えてあげられる人になりたいな、と思った。今年も秋になっていた。

 

久しぶりに今日の一曲

the brilliant green「冷たい花」

 

2021年10月の下書きでした